知れば知るほど面白い日本の食文化にまつわる豆知識。
あなたはご存じでしたか?
食文化クイズ⑦
【味噌のアレコレ】
Q 赤味噌と白味噌の違いは?
A 基本的には米味噌の見た目の違いで、製法や原材料とは関係がありません。
色の違いは大豆に含まれるアミノ酸が糖と反応して褐色になる「メイラード反応」によって生じます。米味噌は大豆と米麹、塩でつくりますが、大豆を長く水に漬け高温で蒸すやり方と、短時間水に漬けて煮るやり方があります。蒸すと大豆のアミノ酸が減らず、メイラード反応が進んで褐色になります。これが赤味噌です。
煮るとアミノ酸がお湯に溶け出し、メイラード反応が進みません。つまり白味噌です。白くするために大豆の皮を剥いたり、色がつきにくい麹を使ったりします。
赤味噌は熟成期間が長く、塩分濃度が高いものが多く、東日本の味噌の主流です。白味噌は熟成期間が短く塩分濃度も低いので甘口になり、西日本で好まれています。
ややこしいのは東海地方の豆味噌を赤味噌と呼ぶことがあり、このために原材料の違いではと考えやすいのです。さらに東海地方には「赤だし」があって、これも混乱の一因になっています。赤だしはもともと豆味噌の味噌汁のことでした。現在市販されているのは豆味噌と米味噌を混ぜたもので、中には調味料が入っているものもありますが、要は商品名です。